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「もう、聞こえてないんだろうけどさ」
陰の死体の周りを歩きながら話かける。
「俺は、真っ向勝負よりも策略とか立てる方が好きだけどね」
拳銃を腰のホルスターに仕舞い、ワイヤーをすり抜ける。
ふむ…これは、一回しか通用しないからなぁ。
服に穴が空けば、バレてしまう。
「今回は上手くいったけど…残り二人か」
こんな不意打ちは二度とは上手くいかないし。
ふむ…まぁ、どうにかなるか。
「さて…どうしたものですかね?」
一つ階を上がると、次は真っ暗な部屋が待っていた。
「今度の方が暗殺向きですかね」
全く…これは、困った。
これでは、こっちが闇討ちされかねない。
暗殺部隊相手では…部が悪い。
「でも…進むしかないですねぇ」
両手にナイフを構えて、ゆっくりと部屋に入っていった。
「自ら死地に赴くか」
「…生憎と、目的地はまだ先なんでね」
「安心しろ、ここで終わる」
暗闇の中で響く声。
先程の奴もそうだったが…どうしても、気配を感じ取れない。
まぁ、何人も出来るならこれは技術なんだろうな。
それなら…観察の時間だ。
「下の仲間は大した事なかったけど…あんたは?」
「あんなのと一緒にするな、あいつはただのバトルマニアだ」
確かに…あいつは、暗殺者では無かったな。
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