第ニ章 ~初仕事~

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「でもさ…仲間、なんだろう?」 「同僚、もしくは駒、だ」 こんな会話を続けながらも、敵の攻撃は止まない。 暗闇に紛れた刃物での攻撃…しかし、これほど効果敵な攻撃も無い。 敵を認識出来てない俺に対しては、狙撃となんら変わらない。 しかし「貴様、俺が見えてるのか?」 「さぁ…どうでしょうね?」 笑顔が無くなる事もなく、攻撃を避け続ける。 姿は見えなくても、攻撃の瞬間の肌を刺す様な殺気はなくならない。 それを読める限り、攻撃には当たらない。 「そうか…零崎一賊か」 「そうだ、零崎虚識だ」 「なるほど…ならば、これだな」 その言葉の後、殺意が離れた。 …諦めた、訳も無いか。 バンバンバンバン! 「…何のお、と!?」 次の瞬間、後頭部に衝撃が走った。 馬鹿な…殺意は感じられなかった。 いや、それ以前に…俺は、何を喰らったんだ? バンバンバンバン! まだ音は止まない…ってことは。 「!?ま、たか」 次々と身体に走る衝撃、止まない音。 だが、「掴んだ!」 身体に走る衝撃の正体を掴む事に成功した。 「ははは…嘘だろ?」 この攻撃の正体が…これ。 「スーパーボール、ですね?」 「分かったとて、どうにもなるまい」 抑揚の無い声…本当に、やりにくい。
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