19人が本棚に入れています
本棚に追加
「…仕方ありませんねぇ」
そう言って、ポケットから拳サイズのあるものを取り出した。
「とっておき、なんですがねぇ」
・・
ピンを抜き、それを部屋に投げ込んだ。
地面にバウンドした次の瞬間。
・・・・・・
それから、大量の金属片が飛び散った。
数秒の後、部屋を覗き込む虚識。
部屋では、コンクリートの壁に大量の金属片が突き刺さっていた。
「ベリルポイントさんから頂いたお気に入り、だったんですがね…また、お願いしてみますかね」
そう言いながら部屋を見回す虚識。
少し訝しい表情を浮かべる。
「血の跡は無し…だけど、気配は消えないか」
予想はしていたが…どうしようか?
間違いなく、一人居る…それも、暗殺部隊。
無視して進めば…軋識さんに余計な危険を与えてしまう。
零崎一賊として…虚識には、そんな選択肢は無い。
「落ち着かないと…考えろ…ん?」
足元を見て、何かに気付いた虚識。
はぁ…と溜め息を一つ吐いて、右手を自分の身体に当てた。
「やれやれ…また、皆に怒られちゃいますね、鍵織ちゃんからはビンタと説教…ですめばいいなぁ」
最初のコメントを投稿しよう!