19人が本棚に入れています
本棚に追加
「そう、でしたね…」
一度下ろそうとした腰を上げ、天を仰ぐ。
そして、自分の身体を触っていく。
「うん…まだ身体は動く、それに…」
今までとは違い、笑顔が見える。
「家に…皆が待ってるんでしたね」
残りの武器を確認して、ニコニコと笑い始める。
「そう思ったら…まだまだ、戦える、帰るために」
そう言って、ゆっくりと歩みを進める。
その足どりは、しっかりとしたモノだ。
「さて…それじゃあ、本日最後の…」
肩を回して、肉体を調える。
「零崎をひっそりと開始させましょうか!」
しっかりとした足どりで、最後の戦場に向かう。
~その頃~
「ふぅ…ようやく、片付いたっちゃね」
額に汗を浮かべた軋識は、木にもたれるながら呟く。
「全く…こんなに連携のとれた組織は面倒っちゃね」
自身の武器であるクギバットを地面に置き、汗を拭う。
「…虚識の奴は、大丈夫ちゃかね?」
気配は…やっぱり感じにくいな。
こんな時以外は、本当に便利なスキルだと思うんだが。
「銃声は止んだ…もしかして、ビルまで辿り着いたっちゃか!?」
軋識はクギバッドを背負い、全力で走り出した。
あの狙撃の後に…隊長は辛いだろう。
「くそっ…間に合えっちゃ!」
最初のコメントを投稿しよう!