prologue

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プァーッン。 ブロロロッー。 「ごめん、待った?」 「ううん、行こっ!!」 今日は、2月14日。 折しも街は、バレンタインで、大盛況。 駅前のハート形のネオンの下では、周りの目なんて気にしないで二人の世界にどっぷり浸かっているカップル達が、記念写真を撮ろうと長い列を作っている。 私は?というと、待ち人いまだ現れず状態。 いっそ、この袋の中身を全部食べちゃおうか!?と思う程、お腹も減っている。 "孝弘のやつ遅いなぁ" その時、一人の女の子が私の前を通り過ぎた。 "えっ?!ちょっと待って" そう思って振り返ると既にその女の子は駅構内の人混みに紛れて見えなくなっていた。 "似てたなぁ。昔の私みたいだった...." 昔の私かぁ....
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