忘れられない日

3/4
前へ
/82ページ
次へ
「いゃぁー、広美が泣いてるぅ!!」 と、突如悲鳴に近い叫び声がして、クラスは騒がしくなっていった。 叫んだのは、口も聞いたことないクラスの女の子(この子は、確か・・・石原有子だ。)が、異常現象だと言わんばかりか気味悪そうに、悲鳴に近い叫び声をあげたんだ。 すると、有子の叫び声を聞いて、クラスの広報委員をしてる水島君がカメラ撮る振りして囃し立てた。 「おい、おい、マジかよ。死人が泣いてんぞ、スクープ、スクープ、これは今月の大スクープ!!カシャッ、カシャッ、カシャカシャ。」 すると、笑い声がちらほら。クラス一番のお調子者、竹内君は手振り身振り大袈裟に動かして、 「大雪か、大地震だ、天変地変の前触れだぁ、皆、気をつろよっ、あぁ主よ救い給え、アーメン。名無阿弥陀仏~」 なんて、言いたい放題言っていた。 "て、いうかさ、あんた、神徒?仏教徒?どっち?!" そんな突っ込みなんて、当時の私には出来なかったけどね。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加