僕ときみの始まり

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僕はアキをまじまじと見た。 幼い頃、新しいおもちゃを手にしたあのときの感覚が重なる。 「これがアンドロイド…か。」 人毛のエクステンションは少し絡まりやすい。 いつも濡れたように輝く大きな瞳は一番こだわりのパーツで、特殊な素材は海外から三ヶ月かけて取り寄せたものだ。 …もちろん細部まで人間そっくりに作りたかったため、下半身も自作だ。 しかし、僕はモテないわけじゃないが…生まれてこのかた生身の女の子の下半身をきちんと見たことがない。 そこで部員の中で一番のプレイボーイに委託してそこだけ作ってもらった。 とりあえず僕のジャージを着せているが、ちゃんと出来ているだろうな…。 そんなことを考えていたらアキの下半身ばかり見ていた。 「ユウ、エッチ。」 「はっ!」 僕は赤面してまた電源を落とした。
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