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「え…?」
そこには最も想像から掛け離れた景色が広がっていた。
そこはついさっきまで居たはずの教室だった。
しかし、時計の示す時間は、
8時40分ではなく、16時30分。
授業の終わりを報せるチャイムが際限なく鳴り響いていた。
「なにこれ」
「あれ?夢だったのかな…」
「ん???」
クラス中がざわめき立っていた。
その中で一人、一番落ち着いていて、狙ったか偶然かは分からないが、今一番確認しておくべきことを言った。
「俺、取り敢えず、家に帰るわ」
この一言を言ったのは
クラスで一番呑気な性格の島田だった。
それが引き金となり、その一言に合わせてクラスにいる生徒はぞろぞろと教室から出ていった。
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