0人が本棚に入れています
本棚に追加
プロローグ
―――セミの鳴き声
あと少しの命を報せるかのように、一心に異性に伝えようとする。
だけど、
今の私には何も聞こえなかった
私の好きな人を乗せた飛行機が消息がたったという、さっき流れた夕方のニュースで頭がいっぱいだぁ…
ケータイからのバイブ音が床にぶつかりあって生まれる振動にも
今の私には何も聞こえなかった
「うわぁあ゛あ゛あ゛ああああああああぁぁぁ!!!!!!」
この日から、私は私を許せなくなった……
それは同時に……私の初恋の静かな終わりでもあった…
『私の好きな人はものすごく弱くて脆かった…(仮)』
最初のコメントを投稿しよう!