第2章「帰ってきた幼馴染み」

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(SIDE:酒井佑歌) 俺は一人の女子生徒が 呼ばれた瞬間 動きが固まってしまった。 「森崎明日香。」 森崎 明日香(もりさき あすか)。 森崎明日香というのは 俺の幼なじみだ。 小3になる前に県外に 引っ越してしまった。 しかしそれまではいつも一緒に遊んでいた。 7年も会わなかった幼なじみが 近くにいるのだから そりゃ固まる。 そして返事をしたのは 俺が遅れて教室に入った時 「来るの遅い。」 と言った子だった。 俺はやっと出るようになった声で叫んでいた。 「ハーッ!?」 周りの人が全員俺を見ている。 俺は我に返り 小さくなった。 自分の頭を整理する前に 長いと思っていた入学式は あっという間に終わり 教室に帰った。
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