1つの可能性を信じて

2/5
前へ
/36ページ
次へ
「あの~だめ、ですか?」 と聞いてみる。 ノースはハッと我に帰り私の問いかけに答えてくれた。 「えっと~散らかってますし、貧しいのであまり豪華なおもてなしは出来ませんよ……」 「そんなこと気にしません! だから………私を貴方の家に泊めてください」 と言う。 ノースは渋々と言った感じで了承してくれた。 ……………………………… 私たちは教会から離れた所を歩いている。 ノースはチラチラと私を見てはまた前を向く、 ノースの顔が少し紅い… どうしたのだろ? そう思い、聞いてみることにした。 「あの~ノース、私の顔に何か付いているのですか?」 そう聞くとノースは私の方を向くと、着ていたローブを脱ぎ 私に被せた。 「あの~ノース? 顔が紅いですが病気ですか?」 と首を傾げると ノースの顔が一段と紅くなる。 「い、いえぇこれは なんと言いますか!ミリア様が…………」 と最後ゴニョゴニョと言うので、聞き取りやすいように顔を近づけた 「うぁぁ!!」 そう悲鳴を発しながらノースは後ろに倒れた。 私は彼に駆け寄り、その場でしゃがむ。 「大丈夫?」 そう声をかけると……… 「ミリア様その~…… 言おう言おうと先程から思っていたのですが……… どんどん先に進むにつれて 伸長がお小さくなられているようで………その~………」 ノースはあらぬ方向を見ては顔を紅くし、チラチラと見てくる。 「あの! チラチラと見るのは失礼だと思いますが!」 そう私が言い放つと 完全に私とは違う方を向く。 「あのミリア様………伸長がお小さくなられて、服のサイズがその~…大きいようで………さっきほどから胸元が………」 そう聞き自分の胸元を見る ………私は恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして悲鳴を上げた。 「気付いていたなら何故、早々に知らせてくれなかったんですか!?」 そう怒鳴ると 「えっと!す、すみません!」 そう謝るノース 私は私でその場にうずくまり、ローブを被っていた。 こうなると私は先に進めなくなる。 ノースも困ってるようだった。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加