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「……知鶴、やっぱりお姉ちゃんみたい。」
知鶴の手を握ったまま、目元に僅かに残った涙を拭い陽子は笑った。
陽子の言葉に若干、口許を歪ませる知鶴。
鋭い目付きで一瞬、陽子の顔を捉えた知鶴。
だが直ぐ様、笑みを浮かべる。
「……お姉ちゃん?………お姉ちゃん以外に陽子は私のこと見てくれないの?」
「……えっ?!
……知鶴………それって……どう……」
離れていた身体をまた引き寄せ抱きしめる。
陽子は知鶴の言葉に訳もわからず身を任せたままでいた。
「………あんたは……私の気持ちなんてまったく知らなかっただろうけど……」
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