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陽子に特別な予感など無かった。
ただこの2、3日、恋人……
“麻美”が連絡をしてこなかった。
そんなことは今まで付き合ってきた2年の間に何度もあったことであるし、その度に“二人のルール”に則って麻美の家へ足を運んでみたり、麻美が会いに来たりとで、二人の関係は概ねうまくいっていた。
……今回もそうだ。
いつもの様に陽子は携帯にメールもせずコールもせず、思いつくままに麻美の部屋へと足を運ぶ。
チャイムを鳴らし、開いたドアの奥から少し驚いた様な表情の麻美が顔を出す。
………これもいつも通り。
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