4 アナタ…ナニモノ!?

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「昨日はさ…親父さん、大変だったみたいだな」 ニュースで見たよ…なんて、さっきまでの伸びきった変顔から一転、急に真面目な顔になるから、紫峰はいつも紅音にはペースを乱されまくりだ。 たったひとつしか歳は変わらないのに、妙に彼が大人びてみえるのはそんな時だな…と紫峰は思う。 「昨夜のあの事故だろ?確かに一晩中忙しそうだったよ。だから、親父たちが帰ってきたのは今朝早くだったし…」 「え!?他に誰か居たの?」 さすが…なで肩だけど優等生。 微妙なニュアンスも聞き逃さない地獄耳!! 「あ…『たち』ね。ゆうべ、ひょっこり帰ってきたんだよ…兄貴が」 「雅兄さん?」 「…ハズレ」 「ええっ!!じゃあ、紀兄さんなのっ!?」 わぁ…いいなぁ♪前回会ったのって、いつだったかなぁ。久しぶりに紀兄さんに会いたいけど、きっと忙しいよねぇ……。 …なんて、ブツブツ隣で呟かれて。 そういえば、チイ兄や俺と違って『輝くばかりの優等生』だった兄貴は、紅さんの密かな憧れの人物のうちの一人に数えられていたはず。 紫峰はため息を漏らしながら、とうとう口を開かざるをえなくなった。 「紅さん………今夜は兄貴いるらしいから、ウチにメシ食いに来る?」 「「行くっ!!」」 「……翡翠……お前もか……」 「なんかワカンナイけど行くね♪わーい!!しーくんパパとゴハンゴハン♪」 「翡翠!?そこは俺とじゃないのかっ!?」 いつの間にか、とても仲良くなっていた父親と翡翠に若干の嫉妬を感じつつ…。 紫峰は、嬉しそうに微笑む2人に対して、しぶしぶと頷くしかなかったのであった。 、
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