何処に行っても私は迷子

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千明が振り向くとおどけたような顔をした男の人が一人、千明はゆっくりと本を閉じるといつの間にか頭の上に乗っていた蝶々を指差して 「はい、子のこと一緒で迷子でした。ところでこの蝶々の飼い主はあなたですか?」 男の人は一瞬キョトンという顔をした後、ニンマリ笑いながら千明に近づき”失礼”と一言かけてから千明の頭にのっていた蝶々をそっとすくい上げた 「これは、、、」 何かを考えるように蝶々と千明を見比べると、フッと後ろを振り返り 「夜一さ~ん!ちょっとこっちに来てくださ~い」 そう声を掛けると、男が入ってきたドアから女の人が入ってきた 「なんじゃ喜助、目当ての物が見つかったのか?」 そう言いながら近づいてきた夜一という女の人は、千明を目にして少し驚いたようにしていていたが、真剣な目になって 「喜助、、、何処でたぶらかしたんじゃこのような可愛い女子」
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