何処に行っても私は迷子

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真面目な顔で言った言葉に千明は噴出し、喜助はあははと笑いながら 「なに言ってるんスか~この子から霊圧感じられないでしょ、この子は現世の子っスよ」 「だから言っとるじゃろ、そっちで捕まえた女子じゃないかと」 「さすがにアタシでも其処までの暴挙には出れませんよ、、、」 意味の分からない話をし始めたので、千明は先程閉じた本を又開いて読み出した、そのかんにも話はどんどん進んでいき、半分本を読みながら耳を傾けた話が終わったころあいに本を閉じると、目の前に夜一の顔があった 「えっと、、なんでしょうか?」 少し驚きながらも聞いた、夜一は何も答えずに元の体制に戻った 「おぬしがこの地獄蝶を連れてきたのか?」 喜助の手の平にいる蝶を指差していった 「別に連れてきたって訳ではないです、逆にこの子に出口を教えてもらったから私が連れてきてもらった側です」 ニッコリと笑い夜一を見る千明、そして横から話が入ってくる 「この蝶は穿界門でさまよっていた蝶なんスけど、、あなたもそこから?」 「穿界門?、、私が迷い込んだのは真っ暗で何も無い所でしたよ」 その声に黙り込む二人千明は何も分からず首を傾げる、其処に二匹の黒い蝶々が来た 気づかない二人に千明が 「あの~蝶々、、二匹来ましたよ?」 その言葉に二人同時に何かを思い出したようで、焦ったように顔を見合わせる二人 「どうします?此処に置いてくには不安ですし、、連れていっちゃいまスか?」 「そうするしかなかろう、わしは先に行って総隊長に知らせとくから、喜助は安全にこの女子を連れて来い」 そう言うやいなやその場から消える夜一、その光景に千明は目をキラキラ輝かせて見つめていた、喜助は 「え~と、、アタシは浦原喜助といいます。あなたは?」 「安藤千明です」 「千明さん、、これは不可抗力デスからね、」 浦原は軽く千明を抱き上げ片手で千明の頭を自分の方に押さえつけると、小さくため息を漏らしながら瞬歩で移動した
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