何処に行っても私は迷子

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「ハイ、着きましたよ」 そっと降ろされた先には大きな扉があって、千明は楽しげに笑っていた 「ありがとうございました、楽しかったです」 嬉々として話す千明に浦原は微笑み 「それは良かったっスね、さぁ皆さん待っている事ですし行きましょうか」 そっと千明の腕を引き扉をあけた 「遅いぞ喜助!!」 開けるなり夜一の声が響きわたる、 「なに言ってるんスか、安全にと言ったのはアナタでしょ」 浦原の後ろからひょこっと顔を覗かせた千明は少し驚いた、其処には夜一を含めて23人の人が対面に立っていて、その先に人目で威厳がある人だとわかるような人が座わっていた その人が驚きの言葉を発する 「浦原隊長、まずは自分の場所に行くんじゃ」 「あはは~すみません」 そう言いながら浦原は手前の所に立った、千明はどうしていいのか分からなかったので、とりあえずその場に立ちつくした、少しの間をおいて 「おぬし名をなんと申す」 「えっと、安藤千明です」 それから全隊長と副長のまえで色々と聞かれた、千明は淡々と答えていき最終的には其処に居た全員が考え込むような状態になってしまい、重い空気が流れた そんな中で千明が考えて居たのは ”浦原さんみたいな人が隊長で本当に大丈夫なのかな?” 自分の保身より、この世界のことを考えていた 「ぼさっとしないで行くで!」 「へ?あっちょっと、、」 いつの間にか話が進んでいたらしく、12番隊副隊長の猿柿ひよ里に腕を引っ張られ半強制的に連れて行かれた
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