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神吹の空が夕日で真っ赤に染まっている。
神木は男達によって根元から掘り返されている最中だった。
「大将、やっぱ間違えてんじゃねぇか?こんな木のあと掘ったってなんも出てきやしねぇよ~。」
男の一人が疲弊し切った声でいった。
それを聞いて穴をほっていた老人が手を止めた。
そして何かを言おうとしたとき、突然前歯の欠けた男が騒ぎ出した。
「うあっ!!水出てきやがった!ひひひ!ひひひひ!!」
騒いでいる男の足元からは泥に濁った水が白い泡を立てながらザバザバと湧いてきている。
「よくやったヤジロウ!!」
それを見た老人は両手をあげて猿のように喜びいさんだ。
老人と一緒になってヤジロウと呼ばれた前歯の欠けている男が独特のバカ笑いをしている、その時だった。突然巨漢のゴンロクが大声を張り上げた。
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