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「ーーーでも、街の男の方達といったら、恥ずかしいくらいに、魅夜美姉さんを熱い眼差しで見るのですね!
隣で歩いていて、とても気分が良いくらい!」
幸は宿場敷地内の庭に入るための柵をあけ、魅夜美を先に通す。
「そうでした…?
気のせいではなくて?」
「そんなことありません!
魅夜美姉さんも感じたでしょう!?」
魅夜美はゆっくりと庭に入り、
荒れた芝生の上を先に歩いた。
「気付きませんでしたわ」
「うそぉ!!!!
声だってかけられていたではありませんかー!!!!」
「ふふっ…」
幸の必死な顔に、魅夜美は笑う。
その表情を見て、幸も喜んだ。
サクッ…ガサガサッ…!
しかし、奥の方で草を掻き分ける物音がして、二人は急に真顔にかえる。
「そこにおられるのは誰ですか!?」
幸が眉間にシワをよせ、近くに倒れていたホウキを手に取った。
「ーーーー」
幸は物音がする方に勇敢な態度で立つが、すぐに魅夜美が手で制し、自分が幸の前に立った。
ガサガサッ…!!
そこから現れたのは…
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