11.別れの時

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私は指輪をそっと撫でた。 「それよりもさ、写メ撮ろう!今日先生に送りたいの。」 私は携帯を取り出して千尋の隣に座り直した。 三人が入ったところでシャッターを切る。 寂しくなんかない。お互い、あの日の約束を守るため日々頑張っている。 先生、私は先生以外ありえない。 だから、先生。 戻ってきた時には、また、優しく笑いかけてほしい。 優しく抱きしめてほしい。 シャッター音が真夏の光を浴びて私の心に響いていった。 *end*
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