~第1話~

14/21
前へ
/40ページ
次へ
恥ずかしくなったのかその子は手を顔の前で振りながら慌てていた。 クラスのみんなもなぁーんだという顔をしてザワザワと話し始める。 話しかけてきた女の子はくるりとわたしの方を向くと、前の席にドカッと座り込んだ。 「驚かせてごめんね。ちょっと気が動転しちゃって…。」 頭を掻きながら照れ臭そうに喋るその姿がとても可愛い。 「あたし、桜井美波っていうの。あなたのこと知ってるよ。鈴村あかねちゃんだよね?」 ドキリとした。 クラスの人に名前を覚えられていたことなんて今までなかった。 。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加