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後ろから声が聞こえた。
「安藤先生…。すみません。すぐ戻ります。じゃあな、あかね。」
幸兄はわたしから手を離すとわたしの頭にポンと手を置き、すぐに去って行った。
「君も教室に戻りなさい。2組でしょう? 次は僕の授業ですからね。」
次って何の授業だっけ…。
あ、そういえば化学だったような気がする。
あんまり好きな教科じゃないかな…。
それにしても、こんな先生いたかな…。
白衣で眼鏡なんてもろ理数系って感じ。
横からだとあんまりわからないけど、とても美形に見える。
絶対、生徒にモテそうだな…。
こういうタイプ、少し苦手。
これがわたしの先生に対する最初の印象だった。
この先生との出逢いがわたしの人生を大きく変えるなんて、まだこの時は思いもしなかったんだ。
。
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