~第1話~

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後ろから声が聞こえた。 「安藤先生…。すみません。すぐ戻ります。じゃあな、あかね。」 幸兄はわたしから手を離すとわたしの頭にポンと手を置き、すぐに去って行った。 「君も教室に戻りなさい。2組でしょう? 次は僕の授業ですからね。」 次って何の授業だっけ…。 あ、そういえば化学だったような気がする。 あんまり好きな教科じゃないかな…。 それにしても、こんな先生いたかな…。 白衣で眼鏡なんてもろ理数系って感じ。 横からだとあんまりわからないけど、とても美形に見える。 絶対、生徒にモテそうだな…。 こういうタイプ、少し苦手。 これがわたしの先生に対する最初の印象だった。 この先生との出逢いがわたしの人生を大きく変えるなんて、まだこの時は思いもしなかったんだ。 。
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