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(,,゚Д゚)「しぃ」
(*゚ー゚)「なあにギコくん」
名前を呼ぶと、彼女は食べかけのトーストを皿の上に置いて此方を見た。
俺の皿に比べて減りが少ない皿の上には、人参やブロッコリーなど色とりどりの野菜がまだ転がっている。
(,,゚Д゚)「次の土曜日、仕事が休みなんだ。だから久々に遠出でもしようと思ったんだが、しぃは何処に行きたい?」
(*゚ー゚)「ギコくんと一緒なら何処でもいいよ」
半熟の目玉焼きを、雑にナイフとフォークで切り分けながら彼女は言う。
とろとろと流れ出す黄身の行方をただぼんやり眺めていると、なんとも言えない不思議な気持ちになった。
幸せ、と呼ぶには大袈裟すぎる。しかし、こんな朝を迎えられることに対する有り難みのようなものが、俺の心の中をじんわり埋め尽くしていた。
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