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むかしむかし、あるところにゆうかんなおとこがいました。
そのおとこはだれよりもやさしく、だれよりもつよいにんげんでした。
かれはいつしか『ゆうしゃ』とよばれるようになりました。
そんなかれにもあいするおんながいました。
かのじょはかれのこいびとであることをよろこび、またかれもそんなかのじょをだれよりもあいしていました。
しかし、あるひ。
かれらがいえですごしていると、いちどたおしたとおもっていたあくまがしかえしにやってきました。
おそいかかってくるあくまにゆうしゃがびっくりしてうごけないでいると、かわりにゆうしゃのあいするおんながそのこうげきをうけてしまいました。
ゆうしゃがかなしみなげいていると、こえがきこえてきました。
『そやつをたすけたいか。』
と。
ゆうしゃはあたりをみまわし、こえのぬしをさがしていると、てんからなにかがまいおりてきました。
それはせいれいでした。
せいれいはもういちどきいてきました。
『そやつをたすけたいか。』
それにこんどはすぐにゆうしゃはこたえました。
『はい。』
すると、そのへんじをきいたせいれいはまばゆいひかりをはなちました。
ひかりがきえるとゆうしゃのあいするおんなはいきかえっていて、ゆうしゃはおおよろこび。
『ありがとう!』
ゆうしゃがおれいをいうと、せいれいはにこりとほほえんでてんへとかえっていきました。
そして、ゆうしゃと、ゆうしゃのあいするおんなはいつまでもしあわせにくらしましたとさ。
おしまい。
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