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入学式が終わった後も、生徒会執行部の話やこれからの新しい生活についての話のために体育館に滞在してしいて、透たち新一年生が教室に戻ったのは11時が過ぎた頃だった。
しかし、この後も教材の配布等々でまだこの学校に居なければならない。
透はとりあえず緊迫感から脱したのとこれからの事を考えてため息を吐いた。
教室に着いて自分の席へと腰を置く。
真ん中の一番後ろの席で入ってくる生徒を眺めた。
前からの学校の知り合いだろうか。もうほとんどにグループができていて楽しそうに談笑しながら教室に入ってくる。
この中に今日初めて知り合って仲良く入ってきた人間が居れば、そいつは誰とでも仲良くなれる気さくな奴なのだろうと、意味も無く透は考えて目を細めた。
すると、途端視界が遮られて思考が停止した。
一瞬何が起きているのか理解できなくて眉を寄せる。
前の席に誰かが座ったのだ。
真新しい透と一緒の制服の後ろ姿を見ると、どうやら男子らしい。
視線を上げていけば、色素の薄そうな茶髪が目に入る。
そのふわふわそうな髪に少し見惚れていると、その髪が回転した。
否、正確には頭が回転した。
今まで髪があった視界には、頭が半回転したため、男の顔が映し出される。
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