第一章

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繋がれた手にモンモン(決して照れではない)としながら、二人で廊下を歩いているとふと気になった。 「そういえば、お前は誰がパートナーなんだ?」 「あ~……そういや言ってなかったな。」 エドは苦笑いをし頭を掻きながら言った。なんだ?嫌いな奴だったのか?珍しいなお前にそんな顔をさせる奴なんて。 「…エミリだよ。」 Oh……選択の紙はお前が嫌いのようだな。 エミリは同じ生徒会の書記だ。この学園で唯一エドを敵視する女生徒だ。入学して以来エドとは犬猿の仲だ。理由は謎だ。因みに私のパートナー候補2位だった。3位はその他だ。 エミリはフィリアとエドを足して2で割った性格をしている。表面上は誰とでも仲良くするが心が伴ってないことが多い。エドをどんな奴でも仲良くしようとするが、フィリアは嫌いな奴は嫌いだ。 「挨拶に行かなくていいのか?」 これから、卒業するまでのパートナーだ。知り合いとはいえ、やはり顔くらい合わせに行くべきではないか?  「いや、いいよ。どーせアッチも来て欲しくないと思うし。」 そんなもんなのか?  「そんな事よりお前は大丈夫か?ほら、着いたぞ。」 そう言って、エドは未だざわついているクラスの前で止まった。大丈夫もなにも相手が分からないのだが。
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