始まりはいつも突然に

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不機嫌そうだけど、まるで雲雀の様に透き通った美しい声。 雲雀ってどんな声か知らんけど。 長く鮮やかで目を引く金髪。 この状況には似つかわしくない赤いフリルのお嬢様のようなドレス。 俺と同じくらいの年の少女が、青鬼の右パンチを右手でいなしながら、右ハイキックを繰り出していた。フリルのドレスで。 鬼のパンチは大きく右に逸れ、態勢を崩した鬼はそのまま右側に倒れていく。 倒れ込む鬼の無防備な顔面に、ちょうどのタイミングで少女の右ハイキックが炸裂した。 バキィ!と明らかにやばそうな音が辺りに響き渡り、鬼の首がすごく左に曲がった。 うわぁ… 完全にアウトです… 名も無き少女は一撃で青鬼の首をへし折りました…
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