繋ぐ空・後編

4/4
前へ
/10ページ
次へ
抑え切れずに少しの間笑っていた夜天。だが、電話の向こうから何も反応が返ってこなかった事に夜天は、不思議そうに首を傾げる。 何時もなら ―夜天君のバカ!!― とか ―夜天君の意地悪!!//― って言ってくるのに・・・・ 「月野?」 『―――しょ・・・・―――ら』 「・・・・え?」 夜天はうさぎの言葉が聞き取れなくて思わず聞き返した。 『――ッ、仕方ないでしょ!寂しかったんだから!!//』 素直に・・・・・・・・ちょっと甘えたくなっただけよ// そう付け足したうさぎの言葉は消え入りそうな声で。でも、その声は拗ねている声色で・・・・夜天はその言葉に、思わず翡翠色の瞳を見開かせた。 これは・・・・・・・・反則でしょ// 「月野・・・・・・僕がそっちに帰ったら覚えてろよ//」 月野にやられっぱなしなのが少し悔しくて、僕は拗ねたようにそう言い放つ。 『へ?;』 「最近、隣に僕専用の抱き枕がないから寒いし寝れないんだよね」 『へ!//;』 にんまりと浮かべていた妖しい笑み。うさぎの反応に夜天は更に笑みを深くする。 「だからうさぎ、責任取りなよ?・・・・言っておくけど寝かしてやらないから」 何時もより低く甘い声色に、電話の向こうでうさぎが小さく 『ッ!!////;』 と息を詰まらせるのが聞こえた。 夜天はクツクツと喉を振るわせながら、この後の会話を楽しむのだった(笑) 【繋ぐ空・後編】end
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加