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抑え切れずに少しの間笑っていた夜天。だが、電話の向こうから何も反応が返ってこなかった事に夜天は、不思議そうに首を傾げる。
何時もなら
―夜天君のバカ!!―
とか
―夜天君の意地悪!!//―
って言ってくるのに・・・・
「月野?」
『―――しょ・・・・―――ら』
「・・・・え?」
夜天はうさぎの言葉が聞き取れなくて思わず聞き返した。
『――ッ、仕方ないでしょ!寂しかったんだから!!//』
素直に・・・・・・・・ちょっと甘えたくなっただけよ//
そう付け足したうさぎの言葉は消え入りそうな声で。でも、その声は拗ねている声色で・・・・夜天はその言葉に、思わず翡翠色の瞳を見開かせた。
これは・・・・・・・・反則でしょ//
「月野・・・・・・僕がそっちに帰ったら覚えてろよ//」
月野にやられっぱなしなのが少し悔しくて、僕は拗ねたようにそう言い放つ。
『へ?;』
「最近、隣に僕専用の抱き枕がないから寒いし寝れないんだよね」
『へ!//;』
にんまりと浮かべていた妖しい笑み。うさぎの反応に夜天は更に笑みを深くする。
「だからうさぎ、責任取りなよ?・・・・言っておくけど寝かしてやらないから」
何時もより低く甘い声色に、電話の向こうでうさぎが小さく
『ッ!!////;』
と息を詰まらせるのが聞こえた。
夜天はクツクツと喉を振るわせながら、この後の会話を楽しむのだった(笑)
【繋ぐ空・後編】end
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