25人が本棚に入れています
本棚に追加
「つ・・・・・・きの・・・・・・」
微睡みの中で伸ばした筈の僕の手は、彼女に届く事はなく虚しく、空を切った。
「ッ・・・・・・夢・・・・か」
あ~ぁ・・・・
また、やっちゃった
夜天は自分に呆れ返り、盛大に溜め息を着いた。そして、部屋のデジタル時計へと視線を移す。
時刻は夜中の2時をとうに過ぎていた。
ハァ・・・・・・;
アイツが夢に出て来たのは今日で何度目だろうか
あれからというもの。再び寝る気にもなれず、かと言って何かをする気にもなれず、僕はソファーに座って・・・・ここ最近、恒例化しつつある携帯画面とにらめっこをしていた。
「・・・・・・1ヶ月なんて直ぐだと思ってたのにな」
映画の出演のオファー等、お世話になってる監督-ヒト-でなければ断ってた。
面倒だし、本業以外は実の所あまり興味ない
僕が――否、僕らが以前この地球で生活した中で仕事関係でとてもお世話になった映画監督がいるんだけど・・・・
僕にオファーが来て、どうしても!!っていう事で断れず、僕の苦手な恋愛映画に出演する事になったのはつい先月の事。そして、撮影の為に東京から離れ、白い恋人で有名な場所に一週間と3日程前からいる。
ここでの撮影期間は1ヶ月。
最初のコメントを投稿しよう!