2、標的

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私はベッドに横になりながら逸木くんからのメッセージに目を通した。 『夏川、大丈夫?? 体調、悪いんだよな?希楽から聞いた 先生にあんなことがあって、簡単に元気出せなんて言えないけど…俺がついてるから。』 逸木くん… ブーッブーッ 『もちろん俺だけじゃなkyて、希楽もクラスのみんなもついてるからっ!』 慌てて付け足されたメッセージ。 その変換ミスを見て、画面の向こうで必死に文章を打つ逸木くんの姿が目に浮かんだ。 「ふふふっ」 …優しいなぁ。 クラスの中心的人物の逸木くん。 親しみやすくて面白くて、そして、本当に優しい人だ。
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