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そんな折にサルがやってきて、木に登り、実った柿を食べていくサル。 そして、早く柿をくれ、というカニたち。 そんなカニたちに向かってサルは柿を投げるわけだが、不幸にもその柿がカニ(親)に当たってカニは命を落とす。 そして復讐を誓ったカニの子供たちは栗、臼、蜂、牛糞の力を借りてサルを殺し、見事復讐を果たすこととなるのである。 寄って集って、まるでイジメである。 それよりも僕が問題に思うところは、芽を出さなきゃハサミでちょん切るという柿の木に対しての発言。 カニ親子のやっていることはサルと何ら変わりないのである。 異常なまでの速度で木が成長しなかった場合のことを想定してみると、カニは柿が木になる前の新芽。人間で言うところの赤ちゃんを間引くという恐ろしい行動に出ていたのである。 そして、そんな脅しをかけてきた相手に実った果実を供給させられる、という柿の木はやはりこの作品の中で一番不憫である。 見方を変えると、今まで脅されてきた柿の木の復讐を承ったが故のサルのあの行動とも考えられるのではないのだろうか。 つまり、因果応報というのは親カニに向けられたことであったとも僕は思う。 おにぎりと柿の種という不平等貿易、自分では登れない柿の木を育成、問題意識の低いカニの行動はやはり非難すべき部分である。 それでいて復讐にはサル一匹に対して多数の傭兵を準備する卑怯な態度。正直、もうカニなんか嫌いです。
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