火に入る騎士
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苦痛を感じながら ゆっくりと上体を起こす。 母の返り血に染まった俺は 母の肩を揺する。 『か…ぁさん?母さん?!』 どんなに強く揺すっても 母は応えてくれない。 目を醒ましてくれない。 『…っ…ぐっ…ぅぅっ…』 嗚咽を吐きながら 母の頭を強く胸に抱いた。 『…うっ…と…父さん…… 助けて……父さん…』 俺は姿が見えない 父の姿を探した。 キョロキョロと 何処にも姿が見えない。
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