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「なあ、…俺のこと見て」
茶色い髪触って、寝ている平井に囁く。
「…俺のこと見て」
その目で、俺じゃなくじいちゃん見たりしないで。
なあ、俺のこと見ろよ。
平井の目が、パチリと開いた。驚いて固まる俺を、平井はまっすぐ見つめてきた。
「見てんだろ。暑さで、頭イッちゃったんじゃねーの?」
また目を閉じて、平井はくくっと笑った。
「でも俺、お前のじいちゃん大好きだかんな」
「…んだよそれ。じいちゃんより、俺のがいい男だろ?」
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