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「どこにいるのさ?」
明菜は未来が指を指した校庭を見たがやはりそこには何もいなかった
「なんにもいないよ?」
「確かに見えたような気がするんだよなぁ…」
未来はいつに無く歯切れが悪い様子だった
「何が見えたの?」
「たぶん女の子」
未来がそう答えると明菜は興味をなくしたのか、適当な相槌を残して自分の椅子に深く腰を落とした
「あっ」
明菜が声を小さく出したのは黒板の上にかけてある時計を見たからだ
明菜は時間を確認すると鼻歌混じりに帰り自宅を早々と始めていた
「~♪」
未来は背中越しに明菜の上機嫌な様子が窺えたが、いつものことなのであえて言及はしなかった
「さて、そろそろ時間ですね、卜部さんも帰り支度をしていることですし、早いですがHRにしましょうか」
「え?」
明菜は岡村の言葉に耳を赤くしクラス中が笑い声に包まれた
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