―始―

4/50
前へ
/50ページ
次へ
頭の左右に髪を結び垂らし、活発な様子が印象的な女子生徒の卜部明菜(ウラベアキナ)がニヤッと笑っていた 「明菜…お前が皆を誑かして俺を嵌めてくれたおかげでこんな事になってんだろ~が」 「にゃはははっ」 教卓を前に未来は面倒臭そうに頭を1つ掻いた 「じゃ~適当に稲葉は藤吉とかと仲良いよな、五人のグループなら7つのグループが出来んだろ、吉野と鹿野と高井、後は久米原と飯山で1つだな」 未来は意外にも手際よくクラスをまとめていた …………。 未来がグループをほぼ作り終えて、小さくため息をついた 「おい未来、まだ呼ばれてない俺達はどうするんだ?」 未来を呼ぶ聞き慣れた声 その主は宇野義明(ウノヨシアキ)未来の親友だ、眼鏡をかけた見た目と変わらず頭の良い男子だ 「僕達は溢れてるよ」 この大人しい声は見た目もそうだが滝川彰(タキガワアキラ)の物だった、義明の幼馴染みで、未来と義明と彰の三人は仲が良く、いつも行動を共にしている。 「どうするのかな?兄君」 未来を兄と呼ぶのは風間棗(カザマナツメ)未来の従妹である 以前、未来がくれた熊のぬいぐるみを常に持ち歩いている 長い髪を揺らす仕草が印象的である
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加