序章 それぞれの旅立ち

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「まさか死にぞこないがあそこまでの力を放つとはな…少々見くびっておったわ」 空中にまさに王の風貌を漂わせながら仁王立ちしている大男が、言葉とは裏腹に余裕の笑みを浮かべながらぽつりと呟いた。 「だが、偉そうな事をほざいた割に雑魚どもにはあっさり逃げられたではないかヴォルジャッジよ?」 仮面で隠しているものの醜い出で立ちが所々見受けられる、見た目汚い感じの小柄な男はまるで非難するかのように告げる。 「ふん。何も行動せん汚い貴様よりは幾分マシかと思うが?卑怯者のデスよ?」 ヴォルジャッジは仕返しとばかりに皮肉を言った。 「ちっ…貴様が我が主の部下でなければ未来永劫続く地獄を見せてやるものを…」 デスは忌々し気に呟いた。
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