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全ての授業が終わり皆帰る準備をしている中私もせっせと準備をしてさっさとこの教室から出る。
つまらない学校から早く出たいと足は早歩きで学校の出口へ急ぐ。
やっぱり廊下は前を見て歩かないと駄目だね。ようやく気づいたわ。
遅すぎるんだけどね、事故は起きてしまったのだ。
体が強く何かに当たりお尻を床に付ける形になる。
『っ…ごめんなさい』
目の前には自分と同じくお尻を床に付け座っている男子生徒がいた。
男子の声が聞こえる前に女性の声が斜め左の方から聞こえてくる。
「ちょっ大丈夫?!」
「あー大丈夫」
男子は立ち上がりまだ座っている私に手を差し出してきた。
少し困ったが出された手を使わないと出した側は恥ずかしいだろうと手を掴み立ち上がる。
「大丈夫?ゴメンね?」
『いえ!こっちこそごめんなさい前見てなくて』
「そーよそっちが前見て歩かないからいけないのよ!ケー君がケガしたらどうすんのよ!」
いや、あれで怪我をするようには見えないけどな。
ごめんなさいと誤り横を通る。
通るときにチラッと目をやると一瞬目があった気がする。
後ろでは彼女さんなのか女性がプンスカ怒っていた。
帰り道、ぶつかった人を思い出す。
あの人の靴の色が三年生の色だったので先輩だったんだろう。確かに二年で見たことが無いわけだ。
イケメンだったなぁ、彼女さんは気が強いギャル系で化粧バリバリの人だったけど…香水がキツかったし。
鼻に残る香りは彼女のキツい香水臭だが少しだけ彼女とは違う良い匂いが密かに鼻の周りを飛び回る。
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