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村長の家を後にした源は、アイカに連れられて村の山の麓に案内される。
アイカは、布で覆われたあるものの前で止まる。
「…どうしてここに?」
「…これ、あなたの世界のものかなって…」
バサッ…
「…ありかよ…九六式装輪装甲車…」
そこにあったのは、三色の迷彩に彩られた九六式装輪装甲車であった。
「やっぱり…」
「ああ…確か一両…武器弾薬燃料を所狭しと積み込んだ九六式装輪装甲車が、行方不明になったって…ここにあったとは…」
源は、九六式装輪装甲車の前方上部によじ登ってハッチを開ける。
「…誰も居ない…よっ」
89式小銃と背嚢を置いて、運転席に入り込む。
「…鍵は付けっぱなし。管理体制がなって無いな…」
次に後部乗員室の方に移動するが…
「…M240、M16A4、ショットガンのM500、89式小銃にM1500…」
その他には、それらの弾薬と思われる木箱が左右の席や床一面に目一杯…
「後部ハッチ…こいつ、武器科の新米でもこんなことやらんぜ…」
紅い金属製タンクが後部ハッチ手前に、木箱の上から天井まで積んであった。
「これ、天井ハッチやられたら一瞬で火達磨になるな…バカだろ、ホント…」
源は、一旦外へ出てハッチを閉める。
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