彼の知らない世界…

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「…しかも、腕の良い奴も雇っておりましてな…」 「私がまだ国家剣士三段の実力が有りますから、村への侵入は防いでるんですけど…」  村長とアイカは、それぞれの現状を自信無く言う。 「掃討は、相手が数を押してくるから迂闊に外に出れないと…」 「ま、防衛網に穴が空いてしまうからの~」 「…分かった。条件を飲んでくれれば、掃討役は買って出よう」  直後、三人の居る雰囲気の空気が固まる。 「…よし、条件は?」  最初に固まった空気を打ち砕いたのは、村長であった。 「条件は二つ。  雇用期間中の衣食住の保証と成功したら俺を元の世界へ返すことの二つだけだ。  だが、万が一、俺の居た世界の物が流れ着いた場合は俺の所へ渡してもらおう。  この世界に影響が出たら後々厄介だろ?」 「うむ。条件を了承した。  わしも源殿の世界の武器とかは、源殿に渡そうと思っておった」  その後、源は条件の了承を確認した。そして、一時的ではあるがこの村の用心棒になった源。  後に、この村が大きく発展することにも繋がる第一歩と言われた。
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