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男は淡々と語る少女を見つめ、口の端が上がってゆくのを感じた。
_ああ、コレは‘当タリ’だ…
『そして、2つ目。貴方は神や天使
といった存在であり、暇で変でオカマ‥
[じゃないわよ!失礼ね!!]
‥‥であるということ。』
[ちょっ!無視?無視なの?!]
『そして‥‥‥』
[もーいい‥。ぐすん。]
『貴方は、私と、こうして話すまでもない、ということ。』
〈そうでしょう?〉
声に出さずに視線を飛ばしてきた怜に、男は伏せていた顔をゆっくりと上げた。
そして、ニヤリと笑った。
〈まぁ、そうだな。お前の思っている半分以上は当たっている。〉
怜は急に口調を変えた男に驚く………
ことはなく、
良かったぁ。
あの口調のままだったら、
私、絶対吐いていたわ。
と、安心していた。
また同時に、
胸の片隅に沸き上がった疑問、猜疑心に、思わず溜め息を吐いた。
そして、溜め息と共に伏せた瞼(まぶた)を上げた。
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