第二章

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私は刃紅に 「あの子達もお面をしてるのね」 と聞くと、 「ああ、あいつらも…」 刃紅は何かを言いかけて 口を閉ざした。 「刃紅?」 私は刃紅を見上げた。 「いや、なんでもない忘れてくれ」 と言った。 私は頷くと道の先を見た。 そこには古い日本家屋があった。 人の気配はないのに、 庭などは綺麗に手入れされ 家の中も掃除が行き届いている。 刃紅は縁側に座りお茶とお菓子を出してくれた。 お茶の入った湯飲みには鮮やかな桜が描かれていた。
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