第一章

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次の日からは春休みらしく、 私は春休み明けに転入する 事になりました。 その日はとても暖かくて 体調も良かったので 家の裏にある神社に行ってみる 事にしました。 神社の階段の端には、 艶やかに咲き誇る桜が 花びらを散らして美しく舞うように石畳を染め上げていました。 「…綺麗!」 目を見張る程の桜の樹と お札が大量に貼られた鳥居が あった。 昔、お祖母ちゃんから聞いた 昔話に 『この裏の神社はね、鳥居の向こう側に妖怪の世界に繋がっているんだよ』 と言っていた。 私は本当だろうかと思いながら 桜並木の中を歩いた。 ふと、鳥居の方を見ると、 青年が立っていた。 さらさらと揺れる銀色の髪。 17歳ぐらいだろうか。 私が見つめているのに気づいたのか彼は振り向いた。 私は彼を凝視した。 何故ならお面をしていたから。 狐の面を着けた青年が 此方を見つめていた。
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