第一章

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私はそんな彼に、 「これがあれば、また手を繋げるでしょ?」 と笑って見せた。 彼はお面の奥で微笑むと 「わかった」 と言った。 私は帰ろうと家の方向を向いて、あ、と声を上げて振り返った。 「お兄ちゃんの名前は?」 と聞いた。 青年は 「名前?」 と言って私に言った。 私は笑顔で頷くと 「教えて!」 と叫ぶと、 青年も 「俺の名前は刃紅(ハク)だ」 と言って逆に 「お前の名前は?」 と聞いてきた。 私は刃紅に 「私の名前は、浅葱藜羅(あさぎれいら)!」 と笑顔で叫ぶと 刃紅は 「また、明日な!藜羅!」 と言って手を振ってその日は それぞれの場所へ帰った。
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