3人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
私はそんな彼に、
「これがあれば、また手を繋げるでしょ?」
と笑って見せた。
彼はお面の奥で微笑むと
「わかった」
と言った。
私は帰ろうと家の方向を向いて、あ、と声を上げて振り返った。
「お兄ちゃんの名前は?」
と聞いた。
青年は
「名前?」
と言って私に言った。
私は笑顔で頷くと
「教えて!」
と叫ぶと、
青年も
「俺の名前は刃紅(ハク)だ」
と言って逆に
「お前の名前は?」
と聞いてきた。
私は刃紅に
「私の名前は、浅葱藜羅(あさぎれいら)!」
と笑顔で叫ぶと
刃紅は
「また、明日な!藜羅!」
と言って手を振ってその日は
それぞれの場所へ帰った。
最初のコメントを投稿しよう!