振られた僕と、死なれた彼女

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 君は振り返り、憎悪のこもった目で僕を見つめる。君は僕を非難している。そして、その回答を撤回することを求めている。僕が笑って頷きながら、そう言う世界もあるんじゃないかな、と言うことを望んでいる。  僕はやれやれ、と思う。頷くことも首を振ることも出来ずに、曖昧に首をすくめる。  結局、後者だった。
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