22人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ
「秀人は相変わらずもてんなぁ」
なんて馬鹿げた言葉が飛んでくる。
この声はたぶんあいつだ。
「なんだよ、遥希……。
お前どうにかしてくれよ、このうるせーやつら」
遥希が変なことすれば散ってくれるだろうから、練習に集中できる。
しかし、遥希はモテたい願望が強いことを忘れていた僕は誤算をしてしまった。
「何を言ってんだよ！！
こんな幸せなことはないだろ。
右を見ても、左を見ても……、応援してくれる少女がいる。
しかもかわいい子ばっかりだ。
なのに、おまえはなぜそんなに面倒くさがる」
それはうるさいし、別に女の興味がないからだ。
そう言ってやろうかと思ったが、いうのも面倒くさい。
どうせ、言ったらいったで永遠と長々繰り返されるだろう。
なぜこのような馬鹿が僕の親友なのだろうか。
自分自身、不思議でしょうがない。
「そう言えばよぉ……」
遥希がこの話を打ち切り、他の話をしだそうとする。
いつもなら絶対に
「なんで無視すんだよぉ」
とか言って、僕に襲い掛かるのに何の話だろうか。
最初のコメントを投稿しよう！