高3の1学期

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「どこにしたの?」 「京都大学法学部」 「本気で言ってんのかよ?」 「勇斗には無理だけどね」 「愛奈は学年トップの成績 だもんね」 「そうだけどよ。そうゆう 由奈は進路どうすんの?」 「私はヘアーメイク専攻 したいから美容専門学校に 進学しようかなって思ってる」 「ここに入学してメイクする ようになってからずっと 言ってるよね」 「だって憧れの職業じゃん?」 「女子なら一度はなりたいと 思うよね」 「でもさ今の時代、男でも なれるんじゃねぇの?」 「そうゆう勇斗はどうなのよ?」 「俺は……調理師?」 「勇斗、料理人になりたいの?」 「悪りぃかよ」 「だってさこないだの麻婆豆腐 と餃子……すっごく不味かった じゃん」 「あれはたまたま失敗した」 そう!こないだ愛奈が 俺ん家に来た時に腕を 振るって手料理を作った 麻婆豆腐と餃子がイマイチ 上手くいかず失敗で終わった そのことを愛奈はずっと 言っている…… 俺自身、絶対に次こそ 愛奈に旨いもん作って 食べさせてそのことを 言わせないようにするんだ 「となると高校卒業したら 皆バラバラになっちゃうんだね」 由奈は寂しそうに言った 「大丈夫よ。卒業しても 私達は親友だしいつでも 遊んだりするの」
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