Story.1

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「なんでもない。ってか抱きつくな!! して今、歌ってるからどっか行って!!」 「やだ。聴いとく」 そう言って、和真は私の隣に座った。 「…勝手にしろ!!」 私は和真のことを気にせず歌い続けた。 実際最初は恥ずかしかったけど、途中から何故か安心して歌えた。 気が付けば辺りは暗くなり始めた頃だった。 「…帰ろ」 そうつぶやくと 「じゃあ、乗れ!!」 和真がチャリにまたがり、ニカッと笑いながら言った。 「じゃあよろしくー」 遠慮なく和真のチャリの後ろにまたがって言った。 「落ちるなよ?」 馬鹿にしたように言われたので 「落ちねーよ!! ガキじゃないし」 少し拗ねながら言ってみた。 .
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