Days.1

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2時間近くにおける喫茶店でのおしゃべりの後、私達は会計をして喫茶店を後にした。 帰りはいつも、2人で一緒に帰るのが恒例だ。 「学校始まったら、また一緒に行こうね」 「ああ、そうだな」 現在9月初旬。私が通う専門学校は来週の月曜日から2学期がスタートする。 光哉は別の4年制大学に通っていて、始まるのは9月末からだそうだ。 高校を卒業し、それぞれ進学して、いつもなら2人で通う電車通学も、今年から長期休暇明けは2人ともバラバラなので、もう1人が明けるまでは、別の友人と通う事になっている。 「アンタと一緒に登校しないの、初めて」 「そうだな…」 「小学校の通学班も一緒だったし。中学も高校も何だかんだで一緒に登校してたよね」 「ああ」 彼は口数が少ないので、基本的に私から話す事が多いが、それもひっくるめて彼だし、長い付き合いなので、好い加減慣れた。 なにせ保育園からずっと一緒なんだもの。 そんな彼に、私が淡い恋心を抱いたのは…結構ありがちな展開で…。 気が付いたら、思い始めて15年もの歳月が流れてしまった。 一応、高校の卒業式の日に告白はしたわけだけれど…返事はまだ貰っていない。 「…なぁ」 なんて考えていたら、珍しく光哉の方から話し掛けて来た。 「!何?」 ちょっと嬉しくて、ぱっと彼の方を向く。 「お前、そんなに俺が好きか」 「えぇ?」 ま、真顔で…!しかも直球でそんな事聞くな! 「な、何、急に…っ…」 「いや、聞いてみたくて」 「…っ…す、好きだから告白したし、ずっとこうして一緒にいるんだよっ」 私の場合、下手に隠すと「嫌い」なんて口走ってしまうので、ココは開き直るのが正解だ。 そう言ってみた物の、顔が熱くなって…つまり赤くなるのは隠しきれなくて、思わずぷいっと顔を背けてしまう。 「………耳が赤いから隠してもあんまり意味無いぞ」 「――――ッ…!!」 こ、この野郎ッ…!其処はスルーしなさいよ! 何て言うとまた2倍どころか3倍位で返って来るので、悔しいけどココは黙っておく事にした。 でも、光哉の表情が気になってしまって…恐る恐る彼の方を見る、と…笑ってやがった。 メッチャ意地悪な顔して笑ってやがる。ち、ちくしょう!からかって遊んでんだろ! 言いたくても言葉にならない自分が悔しい。
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