注意は赤
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上総が席を立ったのは分かったが特に気にもしていなかった。 「炎っぽい赤文字がカロックの“カ”をあらわしててさ」 立ち上った上総の声が近づいてくるが、 「それで“ロック”が……数字だな」 を言われるまで、まさか耳元で囁かれるとは思ってもみなかった。 「か」 ずさ、と呼べるはずの唇を奴の唇で塞がれた。 ………………はぁ?
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