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教室の斜め向かいの窓際。
そこはいつも君が座る席。
そして、君がアイツを見つめている場所。
グラウンドにいるアイツを…
放課後になると、君は決まって外に目を向ける。
ずっと見てるんだ。
グラウンドで練習をしているサッカー部を…
と言うより、その中にいる一人の男を。
それは放課後だけとは限らず、
アイツが外にいれば、授業中でもその視線は向けられていた。
純『また見てる。』
俺の視線には気付かず、違う誰かを見ている君。
そんな君が、無性にムカつく。
その視線の先に、俺が写れば良いのに。
俺を見て。
こっちに気付いて。
そう願っても、君は俺なんかに目もくれない。
純「ねぇ…ずっと見てないで、声かけたら?」
涼「え?」
放課後、いつもの様にグラウンドを見ている君に声をかけた。
俺から声をかけるなんて初めてで
これでも結構緊張したんだよ。
単なる気紛れ?
違う。
ただ、俺に気付いて欲しかっただけなんだ。
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